2013年7月21日日曜日

100冊読書 5/100 『娘に贈る12の言葉』ジム・ロジャーズ

読破っ!!
『娘に贈る12の言葉』ジム・ロジャーズ(投資家)日本経済新聞出版社
難易度:★☆☆☆☆
所要時間:約4時間
【本のテーマ】
投資家として成功を収めるジム・ロジャーズが、父親として娘に贈る12のメッセージ。
 
【キーワード】
自立的思考、大きな変化、常識・大衆、世界
 
【概要】
1.他者に流されてはいけない
2.大好きなことに情熱のすべてを注ぎなさい
3.常識はそれほど常識ではない。
4.世界を自分で見ておいで
5.哲学を、つまり「考える」ということを学びなさい
6.中国の時代 中国語を身に着けてほしい
7.歴史を勉強しなさい
8.汝自らを知ること
9.変化をとらえ、そして受け入れなさい
10.未来を見つめなさい
11.大衆に逆らいなさい
12.幸運の女神は努力を続けた者に微笑む
以上12のメッセージ。
それぞれの項目で、自身の経験を絡めて、なぜそう思うのかを語っていました。
世界を自分の目で見て、「大きな変化」に気付き、自立的思考により徹底的に調査し、
大衆や常識の考えに惑わされずに、自分の思うように、好きなようにやることが大切である。
 
【感想】
中学生ぐらいの時に出会いたかった本。
「勉強しなさい」というプレッシャーの下で育つ学生達にとって、
「なぜ勉強するのか?」というのは、とても大きな問いだと思います。
しかし、その問いの十分な答えを得られることもなく、また、
その問いにじっくりと向き合う時間も得られず、ただただ、勉強している。
そんな学生はどれくらいいるのでしょうか?少なくとも僕もそんな学生の一人でした。
「なぜ勉強することが大切なのか?」を身をもって実感すること、
世界の変化を感じ取ること、将来の危機を感じること。
それを感じれるようになると、勉強の意味がすごく変わってくるんだと思います。
学べば学ぶほど、自分の無知さを知れる。という言葉が印象的でした。
あと、日本を投資の対象としてとらえて外国人の口から語られる姿はとても興味深かったです。
島国であり、単一民族であること、それは団結力を高める反面、
よそ者を排他し、社会が硬直しがちになりやすいという面も持っている。
「イギリスのだけしか知らない者に、イギリスが本当に理解できるはずがない」
っていう言葉も深いと思いました!
10年後、100年後の未来についても少し語っていたのも興味深かったです。
それはそうと、この本を書いた父親のもとに生まれた娘は、「最高に」恵まれていると思う。
どんな親のもとに生まれるかによって「教育格差」があるなぁ、と考えました。
これってどうしようもないのかなぁ。
韓国での教育熱の過激さを知ってから、そんなことをよく考えてしまうのでした。

3 件のコメント:

  1. このコメントは投稿者によって削除されました。

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  2. >「イギリスのだけしか知らない者に、イギリスが本当に理解できるはずがない」

    社会学の辺境論っていう分野を連想させる!
    卒論が「日本文化で海外でも立派に通用するもの」っていう設定でやってたから、少し勉強した!

    あと、若者にとって"生きる意味"を見つけるのって難しいよな。。
    自分が何のために"生きて"いるのか、実はちゃんと"生き"れてないんじゃないか、だけど、高校受験や大学受験で嫌でも勉強に一日の大半を費やさなくてはいけない。周囲にそういう風に教え込まれ、嫌でもそうさせられている。そういう葛藤に悩む時期は、「荒れている」、「反抗期」と重なるんじゃないかと思う。

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    1. いいね!ボタンほしいな。笑

      辺境論なんて学問があるんや!

      受験勉強は視野を狭めてしまう大きな原因のうちの一つやと思う!
      大学選び、特に学部選びは、就活の会社選びと同じくらい重要な事やと思う。なのに、「とりあえずより上の大学へ」っていうことばっかりで
      そこをじっくり考える余裕がなくなってしまうのは悲しいよね。

      こういう議論は、現代若者・こども論を思い出す。。。

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