2014年8月30日土曜日

105/200 『きみはポラリス』三浦しをん(作家)


読破!!
『きみはポラリス』三浦しをん(作家)
発行:2011年3月 新潮文庫
難易度:★
感動度:★★
共感度:★★
個人的評価:★★
ページ数:384ペー

【本の紹介】(裏表紙より抜粋)
どうして恋に落ちたとき、人はそれを恋だとわかるのだろう。三角関係、同性愛、片思い、
禁断の愛・・・言葉でいくら定義しても、この地球上にどれひとつとして同じ関係性はない。
けれど、人は生まれながらにして、恋を恋だとしっている――。
誰かを大切に思う時放たれる、ただ一つの特別な光。カタチに囚われずその光を見出し、
感情の宇宙を限りなく広げる。最強の恋愛小説集。


【目次】
永遠に完成しない二通の手紙
裏切らないこと
私たちがしたこと
夜にあふれるもの
骨片
ペーパークラフト
森を歩く
優雅な生活
春太の毎日
冬の一等星
永遠に続く手紙の最初の一文

【感想】
 題名と表紙のインパクトでジャケ買いした一冊。
恋愛小説と書かれているけど、べたな「純愛」のお話はありませんでした。
本の中にはたくさんの関係性が出てきて、様々な視点からの日常が描かれていました。
短編集なのですが、それぞれの主人公や世界観がバラバラで、
同じ著書の小説を読んでいるのかよく分からなくなるくらい、
文章のタッチも登場人物の価値観も違うお話でした。

自分的には「冬の一等星」が一番好きな短編でした。
スーパーの駐車場で女の子が母親の車に隠れていたら、
急用で大阪まで帰らないといけなかった見知らぬ男がその車を盗み、
高速道路の上で女の子が乗っていたことに気が付く。というお話。
状況だけみるとかなりヤバい状況なのに、そんな中で交わさせる二人の会話が、
なんだか温かくて、その女の子が大人になってからも忘れられないでいる。というお話。

状況とか、はたから見た感じとかで人と人との関係性を説明できるほど簡単ではなくて、
人と人との関係性っていうのは、星の数ほどある。奥深いものなんだ。
という、本のテーマが良く現れている話だと思いました。

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