『日曜日たち』吉田修一(作家)
発行:2003年6月 講談社文庫
難易度:★★☆☆☆
感動度:★★★★☆
共感度:★★★★☆
個人的評価:★★★★☆
ページ数:207ページ
【本の紹介】(裏表紙より抜粋)
ありふれた「日曜日」。だが、5人の若者にとっては、特別な日曜日だった。
都会の喧騒と鬱屈とした毎日の中で、
疲れながら、もがきながらも生きていく男女の姿を描いた5つのストーリー。
そしてそれぞれの過去をつなぐ不思議な小学生の兄弟。
ふたりに秘められた真実とは。絡み合い交錯しあう、連作短篇集の傑作。
都会の喧騒と鬱屈とした毎日の中で、
疲れながら、もがきながらも生きていく男女の姿を描いた5つのストーリー。
そしてそれぞれの過去をつなぐ不思議な小学生の兄弟。
ふたりに秘められた真実とは。絡み合い交錯しあう、連作短篇集の傑作。
【目次】
第一章 日曜日のエレベーター
第二章 日曜日の被害者
第三章 日曜日の新郎たち
第四章 日曜日の運勢
第五章 日曜日たち
解説 重松清
【感想】
様々な若者の日常が切り取られて描かれおり、
そのほんの一部分が幼い兄弟ふたりによって、
重なって繋がれて紡がれている。そんな物語だった。
ていうか、本の表紙がかっこよすぎる。。。
医者の卵の女性のヒモとなっている男性。
友人が空き巣被害に遭ったという電話をして来て、怖くなり、
過去のことを思い出しながら真夜中に彼氏のもとへ向かう女性。
結婚も意識していた彼女を亡くした男性と、
知人の息子の結婚式の為に九州からやって来た、妻を亡くして数年の父親。
好きになった女性の運命に翻弄され、各地を転々と移動し生活する男性。
彼氏のDVに悩みながら、自立センターに駆け込む女性。
そんなそれぞれのストーリーの中に、九州から母親を探してやってきたふたりの少年が、
さりげなく登場する。さりげなく、というより、身寄りのないふたりの少年を
それぞれの登場人物が心配し、声をかけることで、ほんの少しだけ、関わっていく。
こうやって、ネタバレのあらすじを書いてみただけで、
やっぱり、吉田修一すごいなぁ。と思ってしまった。
それぞれ考え方も、立場もそれぞれの若者の日常を上手く描いていて、
その中にふたりの少年の物語を挟むことで、
複数の物語が平行的に存在していることを自然と感じさせる。
しかも、吉田修一さん、1968年生まれなのに、
なんでこんなに若者を描くのが自然で、うまいんだろう。
吉田修一さんの本は、「パレード」といい、この本といい、
何度も読みたくなる本です。読めば読むほど味が出てくる。という感じです。
様々な若者の日常が切り取られて描かれおり、
そのほんの一部分が幼い兄弟ふたりによって、
重なって繋がれて紡がれている。そんな物語だった。
ていうか、本の表紙がかっこよすぎる。。。
医者の卵の女性のヒモとなっている男性。
友人が空き巣被害に遭ったという電話をして来て、怖くなり、
過去のことを思い出しながら真夜中に彼氏のもとへ向かう女性。
結婚も意識していた彼女を亡くした男性と、
知人の息子の結婚式の為に九州からやって来た、妻を亡くして数年の父親。
好きになった女性の運命に翻弄され、各地を転々と移動し生活する男性。
彼氏のDVに悩みながら、自立センターに駆け込む女性。
そんなそれぞれのストーリーの中に、九州から母親を探してやってきたふたりの少年が、
さりげなく登場する。さりげなく、というより、身寄りのないふたりの少年を
それぞれの登場人物が心配し、声をかけることで、ほんの少しだけ、関わっていく。
こうやって、ネタバレのあらすじを書いてみただけで、
やっぱり、吉田修一すごいなぁ。と思ってしまった。
それぞれ考え方も、立場もそれぞれの若者の日常を上手く描いていて、
その中にふたりの少年の物語を挟むことで、
複数の物語が平行的に存在していることを自然と感じさせる。
しかも、吉田修一さん、1968年生まれなのに、
なんでこんなに若者を描くのが自然で、うまいんだろう。
吉田修一さんの本は、「パレード」といい、この本といい、
何度も読みたくなる本です。読めば読むほど味が出てくる。という感じです。
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