2014年9月3日水曜日

112/200 『趣味力』秋元康(プロデューサー)


読破!!
 『趣味力』秋元康(プロデューサー)
発行:2003年4月 生活人新書
難易度:★
感動度:★★
共感度:★★
個人的評価:★★
ページ数:200ペー

【本の紹介】(表紙そでより抜粋)
人生の後半で、ではなく、今、趣味を始めよう。一日十九時間、仕事に没頭する毎日を送ってきた秋元康が、四十代半ばになって趣味の陶芸に夢中になっている。今何故この年で趣味を始めたのか。同世代の読者に向けて、初めの一歩を強力に後押しする。人生の濃さを決める「趣味力」とは何か、著者は諄々と語り始めた。

【目次】
第一章 今日した仕事に「初めて」はあったか
第二章 男を強くするこだわりと偏り
第三章 僕は趣味のギャンブルから人生を学んだ
第四章 趣味探しとは自分の価値観探しである
第五章 趣味は人生だ


【要約】
一日は誰にも等しく24時間しかない。その時間をいかに濃密に過ごすか。その最大の鍵が「趣味力」である。年をとるに連れて「初めて」のことが少なってくる。そんな中でも、あえて「初めて」の中に積極的に飛び込んでゆき、そして、その「初めて」の中に達成したい「夢」を見ることができることが、人生を輝かせ、仕事や生活を豊かにする秘訣である。
 しかし、いざ「趣味を始める」となっても、世間の流行りや年相応な趣味に落ち着いても、長続きしないことが多い。食わず嫌いをせず、様々なことに挑戦し、その中で「これだ」と思うものに、とことんこだわる姿勢が大切である。例えるならば、いつも5分遅れで時を刻む腕時計と、ある時間をさしたまま止まっている腕時計。前者は永遠に正しい時間を示すことはないが、後者は一日に2回だけ正しい時間を示すことができる。そのように、自分なりの「こだわり」、や自分の色を持つことが、ある時、誰かからその存在を求められることにつながる。
 幸せとは「自己満足」の瞬間の連続である。人生には自分の思い通りに行かないことが多い
けれども、趣味の中では、その反動を補うことができる。
自分が満足できる瞬間を作り出す、という意味で、趣味は大きな意味を持っている。

【感想】
AKBのプロデューサー秋元さん。彼は人生を楽しんでいるなぁ。とつくづく思わせられる本でした。
人生が思うどおりにならない、そのストレスを補うための趣味、自己満足としての趣味。
自己満足、と自己完結はまた違っていて、自己満足を誰かと共有することができたなら。
それはとても幸せなことなのではないかと思いました。
誰にも認められなくても、こだわりをもった人たちが自分たちの色を感じられる瞬間。
その瞬間こそが、趣味の中でも最高の自己満足であり、幸せに直結するものだと思う。
もちろん、仕事や生活の中で認められることが幸せにつながるのも確かだと思うけれども、
現実はそんなに簡単にいかないから、
仕事や生活に支障を来さない限りで「趣味」でそのギャップを補うことは大切だと思う。

秋元さんが始めた陶芸も始めるまではそんなにはまると思っていなかった、と述べていた。
自分が何に出会うかなんて分からないから、
自分の未来が自分が思い描いていたものと違うことに面白みを感じられる人生観が
大切だ、というメッセージは、羽生棋士の「直感力」にも通じるところがありました。

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