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2015年12月26日土曜日
144/200『ブレーキ』山田悠介(作家)
『ブレーキ』山田悠介(作家)
発行:2015年6月 角川文庫
難易度:★☆☆☆☆
資料収集度:★★★☆☆
理解度:★★★★☆
個人的評価:★★☆☆☆
ページ数:291ページ
【本のテーマ】(表紙帯より抜粋)
ビンゴに己の運命を託す死刑囚。命を狩るサッカーで大金を稼ぐ男。
”とある役割”を決めるためにトランプに挑む家族。
観客の命を守るために優勝しなければいけないゴルファー。
そして、愛する者の処刑を防ぐためにブレーキを踏まずに死のコースを駆ける青年。
生き残りたければ勝つしかない――これは、自らの生命を賭けて繰り広げられる死の遊戯。
山田悠介の原点ともいえる5つのサバイバルゲームが、装いも新たに再文庫化!
【目次】
ビンゴ
サッカー
ババ抜き
ゴルフ
ブレーキ
【感想】
読みやすい短編。軽い読み物だった。
ハラハラ系の短編と言えば、乙一が思い浮かびますが、
山田悠介の短編はまた違った色があります。
文章構成力や物語の運び、伏線の回収は乙一の方が好きです。
山田悠介はそれらの点では叶いませんが、
「状況」の設定の仕方がユニークだと思います。
普段誰もが遊んだり見たことがあるような遊びや身近なモノが、
命を賭けた戦いとなる。
日常から延長されたハラハラ物語、
しかし、この本はハラハラ加減が自分には物足りませんでした。
状況設定はユニークなんだけど、もうちょっとハラハラさせてほしかったなぁ。
乙一の場合は、状況設定がもっとさりげない感じがする。
いつの間にか物語の中に引き込まれて、読み終わったころに、
「あぁ、この物語はこういう状況設定だったな」って思いだせる感じ。
山田悠介の方が物語の状況設定が露骨で。
そこが多分物足りなかった原因なのかな、と思う。
あと、文庫本なのに、字の大きさを大きくして叫んでる声を表現するとか、
反則やろ。(悪い意味で)
乙一よりも対象年齢が低いと感じました。
中学生~高校初期くらいまでで楽しめる作品だと思いました。
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