2015年1月24日土曜日

125/200 『となり町戦争』三崎亜記(作家)


読破っ!!
『となり町戦争』三崎亜記(作家)
発行:2006年12月 集英社文庫
難易度:★
感動度:★★
共感度:★★
個人的評価:★★
ページ数:272ページ




【本の紹介】(裏表紙より抜粋)
ある日、突然にとなり町との戦争が始まった。だが、銃声も聞こえず、
目に見える流血もなく、人々は平穏な日常を送っていた。
それでも、町の広報誌に発表される戦死者数は静かに増え続ける。
そんな戦争に現実感を抱けずにいた「僕」に、町役場から一通の任命書が届いた・・・・・・。
見えない戦争を描き、第17回小説すばる新人賞を受賞した傑作。
文庫版だけの特別書下ろしサイドストーリーを収録。


【目次】
第一章 となり町との戦争がはじまる
第二章 偵察業務
第三章 分室での業務
第四章 査察
第五章 戦争の終わり
終章
別章

【感想】
すっきりしない本でした。
まず、読み初めに、このストーリーの舞台であったり、時代設定であったり、
そういう背景がよく分からないままに進んでいきました。

そしてストーリーが進んでいくと、主人公がその戦争に少しずつ巻き込まれていく
様子が描かれているのですが、
となりまちとの戦争が密かに行われているとはいえ、
戦死者数も出ているのに、銃声ひとつ聞こえないって、
どういう戦い方してるんだ?
っていう素朴な疑問が出てきました。

主人公の付き人みたいな感じの人が出てきたり、
主人公を危機から救うために人が死んだり。
というか、そもそもなんで主人公が諜報員?的な奴に選ばれたのか、
他にも選ばれた人がいなかったのか?とか、
なんだかすごく主人公を中心にストーリーが回ってる感があって、
色んな点において、ちょっと中二病感が漂う物語でした。

けど、実感がわかないところで戦争が起こっている、ということや、
自分が無関係だと思っていることが、戦争に関係しているかもしれない、
というテーマが描かれているのは伝わってきました。

所々に役所に提出する戦争関連の書類がそのまま書かれていて、
戦争という非現実的なものと、役所の書類という味気のない現実的なものが
まじりあっているというのが、不思議な感じでした。

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